「医療用と同じだから効き目が高い」というメリットの裏には、相応の注意点が存在します。成分量が最大であるということは、体質に合わない場合の副作用リスクや身体への負担も大きくなることを意味します。
特に注意すべきなのは、甘草(カンゾウ)に含まれるグリチルリチン酸による「偽アルドステロン症」や高血圧のリスク、そして麻黄(マオウ)による動悸や不眠、胃腸障害です。葛根湯や防風通聖散の双方にこれらの生薬が含まれており、漫然と長期服用を続けたり、他の風邪薬や漢方薬と飲み合わせたりすると、成分の過剰摂取につながります。
満量処方の多くは第2類医薬品に指定されていますが、「市販薬だから安心」と過信するのは禁物です。体力が著しく低下している「虚証」の人が無理に強効な満量処方を服用すると、かえって体調を崩す原因になります。高効果だからこそ、自分の「証(体質・症状のタイプ)」に適合しているかを慎重に見極めなければなりません。