奇特な人は褒め言葉?9割が誤解する本来の意味と現代の使われ方を解明

奇特な人は褒め言葉?9割が誤解する本来の意味と現代の使われ方を解明

奇特な人は褒め言葉?9割が誤解する本来の意味と現代の使われ方を解明の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。

結論から言えば、「奇特な人」は本来、「心がけや行動が非常に優れており、殊勝で感心な人」を指す最上級の褒め言葉です。決して「頭のおかしい人」や「ただの変人」を意味する言葉ではありません。

まず読み方と由来を確認しましょう。「奇特」は「きとく」と読みます。古くは「きどく」とも読まれ、仏教用語や古代の漢籍に由来します。仏教においては「神仏の奇跡」や「不思議で優れた霊験」を表す言葉として使われていました。そこから中世以降、世俗において「世にも珍しいほど立派な善行を行うこと」「殊勝で尊い志」を意味する言葉へと変化していった歴史的経緯があります。

ところが、文化庁が実施した「国語に関する世論調査」などの長期的な追跡データによると、「奇特」を本来の意味である「優れていて感心なさま」と正しく認識している人の割合は全体の約4割前後に留まります。一方で、「風変わりで珍しいさま」「物好き」という誤った意味で捉えている人が過半数を占めるという、逆転現象が定着して久しいのが実情です。

「奇」という漢字が「奇妙」「奇人」「奇抜」といった「変わっている」ニュアンスを連想させやすいため、言葉本来の「特(特別に優れている)」という意味合いが霞んでしまったことが、誤用が拡大した主たる構造的要因です。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。