ネット上の情報やSNS動画を見て南京町を訪れる旅行者のなかには、現場の実態を知らないままトラブルに巻き込まれるケースが見受けられます。知っておくべき代表的な「誤解」と「現場ルール」を整理します。
まず挙げられるのが、「歩きながら食べるのが南京町の醍醐味」という誤解です。現在、南京町振興組合では安全面および美観保持の観点から、歩行しながらの飲食(いわゆる“歩き食い”)の自粛を呼びかけています。購入した小籠包は、購入した店舗の専用イートインスペース、または南京町広場のベンチや邪魔にならない指定エリアに立ち止まって食すのが基本マナーです。混雑する狭い路地で熱々のスープが入った容器を持って歩く行為は、他者との接触による火傷事故の原因にもなりかねません。
もう一つの落とし穴が「テイクアウトして冷めてから食べる」失敗です。特に焼き小籠包は、皮の中に仕込まれたゼラチン質が加熱によって液状スープに変化しています。調理後15分以上放置されると、皮がスープを吸ってふやけてしまい、底部のカリッとした食感も失われます。さらに脂分が固まり始めるため、本来のジューシーさが油っこさに変わってしまうのです。「お土産として自宅に持ち帰る」場合は、家庭での再加熱を前提とした専用の冷凍・チルドパックを扱う店舗で購入するか、その場で出来立てを完食するのが鉄則です。