砥石を選ぶ際に最も重要な指標が「番手(粒度)」です。サンドペーパーと同様に数字が小さいほど目が粗く、数字が大きいほど目が細かくなります。用途に合わない番手を選ぶと、余計な研ぎ傷がついたり、削るのに膨大な時間がかかったりします。
砥石の番手は大きく3つのカテゴリーに分かれます。
- 荒砥石(#120〜#400):刃が大きく欠けた時や、刃の形状を大幅に修正する際に使用する。金属を削るスピードが非常に速い。
- 中砥石(#800〜#1500):日常的な手入れの主役。家庭用の研ぎ直しであれば、標準的な#1000の中砥石が1本あれば95%以上の用が足りる。
- 仕上砥石(#3000〜#8000):中砥石でついた微細な研ぎ傷を消し、鏡面のように磨き上げて究極の滑らかさと長切れ(切れ味の持続)を実現する。
2026年最新おすすめ砥石のトレンドは、従来の「20分以上水に浸けておく吸水型」から、水をかけるだけですぐに研ぎ始められる「不吸水型セラミック砥石(マグネシア系・ビトリファイド系)」へと完全にシフトしています。準備時間がゼロになり、硬質ステンレス鋼(VG10や粉末ハイス鋼など)でも素早く刃がつく研削力の高さが支持されています。家庭用としては、表裏で#1000(中砥)と#3000(仕上砥)が一体になった「コンビ砥石」がコストパフォーマンスと収納性の面で圧倒的な人気を誇ります。
また、砥石を使う上で避けて通れないのが面直し砥石手入れです。砥石は使っていくうちに必ず中央部分が凹みます。中央が窪んだ砥石で包丁を研ぐと、刃線が歪んで真っ直ぐ研ぐことができません。使用後3〜5回に1度は、専用の「面直し砥石(修正用ダイヤプレート等)」を使って表面を擦り合わせ、砥石を平らな状態に保つことが不可欠です。