Q1:足首の捻挫を何回も繰り返していると、将来必ず変形性足関節症になりますか?
A1:必ず発症するわけではありませんが、発症リスクは格段に跳ね上がります。捻挫によって足首の外側靭帯(前距腓靭帯など)が伸びたり断裂したりしたまま放置されると、足関節の骨が微小にグラつく「足関節不安定症」が残ります。この不安定性が関節軟骨に偏った摩擦を与え続けるため、10〜20年の歳月を経て高確率で軟骨がすり減っていきます。過去に重い捻挫を経験した自覚がある方は、痛みがなくても一度専門医でレントゲン検査を受けることが推奨されます。
Q2:足首をボルトで固定する「足関節固定術」を受けると、歩き方が不自然になったり走れなくなったりしませんか?
A2:意外に思われるかもしれませんが、固定術後でも平地であれば周囲が気づかないほど自然に歩行できます。人間の足には、足首(距腿関節)の周囲に「距骨下関節」や「ショパール関節」など複数の関節が存在し、固定された足首の動きをこれらの周囲関節が見事に代償してくれるためです。激痛から解放されるため、手術前よりもむしろスムーズに大股で歩けるようになる患者が数多く存在します。ただし、足首の上下の曲げ伸ばし角度は制限されるため、急な傾斜の坂道や正座、ダッシュを伴う激しいスポーツには制限が生じます。
Q3:ヒアルロン酸注射は変形性足関節症にも効果がありますか?保険適用されますか?
A3:ヒアルロン酸注射は関節内の潤滑油として機能し、炎症を鎮める効果が期待できますが、日本の公的医療保険においてヒアルロン酸の関節内注射が保険適用として承認されているのは「変形性膝関節症」および「肩関節周囲炎」です。足関節へのヒアルロン酸投与は医師の裁量や施設によって適応外使用(院内処置)や自費診療となる場合が多く、効果も初期の滑膜炎には一時的な鎮痛をもたらすものの、すり減った軟骨を再生させる根本治療ではない点を理解しておく必要があります。
Q4:手術後のリハビリ期間中、仕事や日常生活にはいつ頃から復帰できますか?
A4:術式や個人の骨質によって異なりますが、デスクワークであれば退院直後(術後2〜4週間程度)から装具を装着した状態で復帰可能です。立ち仕事や営業回りのように歩行を伴う職業の場合、全体重をかけて安定して歩けるようになる術後約2〜3ヶ月が復帰の目安となります。車の運転に関しては、右足を手術した場合、急ブレーキを踏み込む十分な筋力と骨癒合が確認できるまで(通常術後2〜3ヶ月)は禁止されるのが一般的です。