低所得者や一時的に経済的困窮に陥っている人に向けて、国や自治体、社会福祉法人が運営するセーフティネットが用意されています。代表的な制度が社会福祉法第2条に基づく無料低額診療事業です。
無料低額診療事業を実施している済生会病院や民医連(全日本民主医療機関連合会)加盟の医療機関では、経済的な理由で受診が困難な患者に対し、診療費の自己負担分を全額免除または10%〜50%程度減額して診療を提供しています。対象基準は各病院の相談窓口(ソーシャルワーカー室など)で判定されますが、失業中の方、収入が生活保護基準の一定割合以下の方などが柔軟に救済されます。
さらに、地域ごとに設けられている自治体医療費助成も見逃せません。「ひとり親家庭等医療費助成」や「重度心身障害者医療費助成」などに該当していれば、歯科治療費の自己負担が無料または数百円程度に抑えられます。また、生活困窮により生活保護を受給している世帯であれば、生活保護医療扶助により、福祉事務所で「医療券」の発行を受けることで、保険適用の歯科治療を原則自己負担なしで受けることが可能です。