ビートきよしを語る上で避けて通れないのが、相方であるビートたけしとの関係性です。一部のゴシップ誌などでは定期的に「絶縁状態」「決定的な不仲」と報じられることがありますが、当人たちの証言や近年のやり取りを追う限り、その実態は世間が想像するステレオタイプな仲間割れとは根本的に異なります。
ツービートという漫才コンビは、公式に解散宣言を出したことは一度もありません。現在も「コンビとしては事実上の活動休止状態だが、解散はしていない」というスタンスを一貫して取り続けています。かつてオフィス北野に籍を置いていた時代から、それぞれの活動領域が明確に分かれた後も、2人の間には言葉を交わさずとも通じ合う独特の距離感が存在しています。
「たけしが突っ走って、俺が横から『よしなさい』と手綱を引く。あの関係は舞台の上だけじゃなくて、人生そのものなんだよ」
過去の特番インタビューで語られたこの述懐が示す通り、彼らの絆はベタベタと頻繁に連絡を取り合う間柄ではなく、お互いの領分を侵さない「阿吽の呼吸」に基づいています。たけしが独立して新たな体制へ移行した際も、きよしは「あいつのやりたいようにやればいい」と周囲の雑音を一蹴。たけし側も折に触れて「きよしさんが相方だったから、俺は好き勝手な毒舌を吐くことができた」と、自身の原点であるツッコミ役への敬意を公言しています。戦友としての絆は、半世紀の時を経ても微塵も揺らいでいません。