「ぐちょぐちょ」という状態は、対象物の内部に許容量を超える水分が滞留し、本来の保形性や弾力性が失われた状態を指します。料理、衣類・履物、土壌のいずれにおいても、発生プロセスには共通の物理現象が働いています。
例えば調理における「ご飯のぐちょぐちょ化」は、米のデンプンが過剰な水分と熱によって過膨潤を起こし、細胞壁が破れてアミロースやアミロペクチンが溶け出す「過糊化(かこか)」が主因です。一方、雨の日に靴がぐちょぐちょになる現象は、毛細管現象によって繊維やインソールの深層部にまで雨水が吸い上げられ、通気性が遮断されて蒸発が追いつかなくなることで生じます。
さらに屋外の土壌においては、粘土質成分の割合が高く排水勾配が不十分な環境下で雨水が飽和状態に達し、土粒子間の摩擦力がゼロに近づくことで泥濘(ぬかるみ)化が進行します。いずれのケースも、「水分の供給過多」と「排出・蒸発能力の不足」のアンバランスが根本的な引き金となっています。