花岡楓士雄という人物を紐解く上で、外せないのがその生い立ちと鬼邪高校転校前の過去です。祖父と二人暮らしで育った楓士雄は、幼少期から団地(希望ヶ丘団地)で育ち、そこで高城司、オロチ兄弟(尾々地真也・正也)、新太、前川新太らと深い友情を育んできました。
鬼邪高校に入学した直後、祖父の体調不良に伴い田舎へ引っ越すことを余儀なくされた過去は、楓士雄にとって一度「テッペンへの道」を途絶えさせられた挫折の記憶でもありました。しかし、祖父の回復とともに再び鬼邪高校へ転入してきた際、彼を迎え入れたのが幼馴染であり無二の相棒である高城司(吉野北人)でした。
冷静沈着で周囲を客観視できる司と、直感とパッションで突っ走る楓士雄。この2人のコントラストは物語の推進力となりました。司は楓士雄の天性の器量を誰よりも信じ、あえて一歩引いたポジションから参謀として楓士雄を支え続けました。ファンの間で「楓士雄と司のコンビこそハイロー最高のバディ」と称される所以は、互いに言葉を交わさずとも背中を預け合えるこの絶対的な信頼感にあります。
そして、全日制の頭を決める上で最大のハイライトとなったのが「楓士雄vs轟洋介」のタイマン勝負です。圧倒的な技術と冷徹な強さを持ちながら、孤独に囚われていた実力者・轟洋介(前田公輝)。楓士雄は轟の冷たい拳を正面から受け止め、ボロボロになりながらも魂をぶつけ合いました。結果として轟に敗北を喫したものの、この戦いを通じて轟の頑なな心を溶かし、鬼邪高全日制の「実質的なナンバーワンと精神的支柱」という強固な盟友関係を築き上げたのです。