この現象には、医学界で明確な病名ならびに症状名が存在する。それが「ポストコイタル・ディスフォリア(PCD)」、日本語では「協調後違和感」あるいは「性交後憂鬱」と呼ばれるものだ。
オーストラリアのクイーンズランド工科大学に所属する臨床心理学者のロバート・シュヴァイツァー教授らは、多国籍にわたる女性たちを対象にした大規模調査を敢行した。国際的な医学論文データベースPubMedにも収載されたその画期的な研究論文によると、実に46%以上の女性が「生涯に一度以上、行為後に理由のない悲しみや抑うつ感を経験したことがある」と回答している。さらに全体の5%強の女性は、行為のたびに慢性的にPCDの症状に悩まされていることが明らかになった。
シュヴァイツァー教授は研究の中で「PCDは性的不満足やパートナーとの関係不全から起こるものではない。どれほど良好で愛に満ちた関係であっても、身体の自然な反応として発生する」と断言している。