2007年秋、ウイスキー市場に大激震が走る。低迷していたウイスキー消費を劇的に復活させた「角ハイボール」のプロモーションが始動したのだ。その象徴となったのが、女優・小雪が店主を務める架空のバーである。
カウンター越しに微笑みながら「ウイスキーがお好きでしょ」と語りかけ、丁寧にハイボールを作る姿。氷がカランと音を立て、炭酸の泡が弾ける音。小雪の圧倒的な透明感と包容力は、居酒屋でビールを飲むのが当たり前だった若い世代や女性たちの心を一気に掴んだ。居酒屋やバーで「とりあえずハイボール」という新習慣が根付いた背景には、間違いなくこのCMが放っていた独特の美学が存在する。