落語を初めて鑑賞する人が最初に直面する疑問が、「寄席(よせ)」と「落語会」のどちらに行くべきかという選択です。演芸場関係者への取材によると、この2つは興行の性質、出演システム、チケットの販売体系が根本から異なります。
寄席は、東京都内の浅草演芸ホール、新宿末廣亭、鈴本演芸場、池袋演芸場や、大阪の天満天神繁昌亭などに代表される常設の演芸小屋です。年中無休で昼夜興行が行われており、予約なしでふらりと立ち寄れる気軽さが特徴です。落語だけでなく漫才、マジック、紙切りなどの色物(いろもの)が交互に出演し、全体のテンポ感を重視して構成されています。
対して落語会は、市民会館や音楽ホール、寺社、小劇場などを会場として単発開催される公演を指します。春風亭一之輔や立川談春、柳家喬太郎といった看板噺家による「独演会」や、特定のテーマで競演する「二人会」「一門会」などがこれに該当します。事前にチケットを予約購入して指定席でじっくり聴くスタイルが一般的です。