映画産業全体の構造変化も、彼の追い風となっている。ワーナー・ブラザースや東宝をはじめとするメガスタジオは、アジア市場を見据えた多言語作品や、多様な文化背景を持つ実力派キャストの起用に本腰を入れ始めた。北米市場とアジア市場の架け橋となる存在が、いま世界中で強く求められている。
かつての「ステレオタイプな東洋人像」を演じる時代は完全に終わった。最前線の映像制作現場では、リアルで奥行きのある人間ドラマを演じ切れる実力派のみが残る。ドラマ『TOKYO VICE』などに象徴されるように、日本を舞台にしたリアルなクライムサスペンスや歴史スペクタクルにおいて、彼の存在感はプロデューサー陣のキャスティング会議で常に上位に挙げられるようになった。