愛媛県松山市の玄関口として発展してきた松山市駅前通り。そこに店を構えていた「レストラン北斗駅前通り店」の現在を調査したところ、同店舗はすでに営業を終了しており、当時の建物も再開発事業や周辺環境の刷新に伴って姿を変えています。現在、同地に店舗としての「レストラン北斗」は存在しません。
地元住民の間で今も「なぜあんな一等地の人気店がなくなったのか」と疑問視されるレストラン北斗の閉店理由の真相について、地元商業関係者の証言および都市開発の経緯を取材すると、複合的な要因が浮かび上がってきました。最大の引き金となったのは、松山市駅前広場の再開発プロジェクトに伴う動線の変化と、建物の老朽化です。昭和から平成にかけて築かれた都市型店舗は、耐震基準の更新やバリアフリー対応の面で大規模な刷新を迫られていました。
さらに外食産業全体の構造転換も見逃せません。運営元の株式会社北斗は、自動車社会が定着した愛媛県内のライフスタイルに合わせ、「大型駐車場完備のロードサイド店舗」および「慶事・法要・三世代会食に対応した個室完備型施設」へのリソース集中を決断しました。駅前という狭小・高家賃・駐車場確保困難な立地から、より顧客体験価値を高められる郊外バイパス沿いの大型店へと経営資源をシフトさせたというのが、商業的見地から導き出される実態です。