石畳の敷かれた風情ある路地に約20軒の菓子店や飲食店がひしめく菓子屋横丁。そのルーツは明治初期、鈴木藤左衛門がこの地で駄菓子を製造したことに始まります。関東大震災で被災した東京に代わり駄菓子の供給を一手に担った昭和初期には70軒以上の店舗が栄華を極め、環境省の「かおり風景100選」にも選定されました。
現在、横丁を代表するシンボルといえば、寛政8年(1796年)創業の老舗「松陸製菓」が販売する「日本一長いふ菓子」(長さ約95cm)です。沖縄県産黒糖を職人が一本一本丁寧に手塗りした逸品で、外側の香ばしいサクサク感と内側のふんわりとした口どけが見事に調和しています。インパクト抜群のビジュアルからSNSでも定番の撮影アイテムとなっており、午前中から麩菓子を抱えて歩く観光客の姿が絶えません。
さらに、川越名産のサツマイモをふんだんに使用した「いも羊羹」や「芋けんぴ」、昔ながらの瓶入り駄菓子、色鮮やかな手作り飴の詰め合わせなど、職人技が光る伝統菓子が路地一面に並びます。どこを切り取っても絵になる空間構成こそが、この横丁最大の魅力です。