短期間ダイエットの真相を解明する上で、まず直視しなければならないのが「体脂肪1キロを燃焼するために必要な消費エネルギー」です。厚生労働省やスポーツ科学の定説において、体脂肪1kgの燃焼には約7,200kcalの消費が必要とされています。つまり、純粋に体脂肪だけで3キロ減らすには、3日間で約21,600kcalのアンダーカロリー(消費が摂取を上回る状態)を作らなければなりません。成人女性の1日の基礎代謝量が約1,200〜1,400kcal、成人男性でも約1,500〜1,700kcalであることを考慮すると、3日間で体脂肪のみを3キロ削ることは生理学的に不可能です。
では、なぜ実際に「3日で3キロ減った」という事例が数多く存在するのでしょうか。その正体は、体内に蓄えられた「グリコーゲン(糖質)の枯渇に伴う水分の排出」「塩分濃度の低下によるむくみの解消」「消化管内の内容物の減少」という3つの要素が同時に起きるためです。
グリコーゲンは筋肉や肝臓に貯蔵される際、1gあたり約3〜4倍の水分と結合する性質を持っています。糖質摂取を極限までカットすると、体内のグリコーゲンがエネルギーとして使われて枯渇し、それに結合していた約1.5〜2kgの水分が一気に尿として体外へ排出されます。これに加えて腸内の便や消化物が抜けることで、合計2.5〜3.5kgの数値変動が引き起こされます。