摘芯によって子づるが発生した後は、ただ伸ばすだけでなく「子づるの選別」と「着果節数の見極め」が勝負となります。農業系YouTuber「ロハンちゃん農園」の実践動画や農研機構の栽培指針でも強調されているように、すべての側芽を育てるのではなく、最も太く勢いのある子づるを厳選することが収量を左右します。
1. 子づるの選別と整枝の手順
親づるを本葉4〜5枚で摘芯すると、各葉の付け根から複数の子づるが伸びてきます。その中から生育の揃った元気な子づるを2本(または3本)だけ残し、残りの弱い子づるは根元からハサミで切除します。これが「かぼちゃ整枝2本仕立て」の基本形です。
さらに重要なのが、着果させる位置よりも手前(株元近く)から発生する「孫づる」の処理です。着果節までの孫づるは全て小さいうちにかき取り、風通しと養分の集中を図ります。着果節以降に伸びてくる孫づるについては、葉を2枚残して先端を摘むか、込み合っている部分だけを間引く程度に留めて光合成面積を確保します。
2. 失敗しない着果節数と受粉の鉄則
かぼちゃを育てる上で絶対にやってはならないのが、「株元近く(1〜7節)に咲いた最初の雌花に着果させてしまうこと」です。初期の株はまだ根や茎が十分に育っておらず、早い節位で実をつけてしまうと株全体がスタミナ切れを起こし、その後の成長が完全にストップしてしまいます。
西洋カボチャの場合、子づるの8〜12節目(地際から約1.5m〜2m付近)に咲く雌花を着果ターゲットに定めます。それより手前に咲いた雌花は、蕾のうちに惜しまず摘み取ってください。ミニカボチャの場合は初期生育が早いため、5〜6節目以降の雌花から着果させることが可能です。
確実に実を肥大させるためには、虫任せにせず「かぼちゃ雌花雄花人工授粉」を実施します。かぼちゃの花粉は熱に弱く、気温が上昇すると受粉能力が著しく低下します。そのため、朝の8時前(遅くとも9時まで)の涼しい時間帯に、その日咲いた雄花の花びらを丁寧に取り除き、露出した雄しべの花粉を雌花の柱頭に優しくこすりつけます。受粉作業を行った日をラベルや支柱に記録しておくと、後述する収穫適期の判断が狂いません。