通常、セント・バーナードのよだれは健康的で自然な生理現象だが、突然分泌量が急増したり、質感が変化した場合は注意が必要だ。単なる口元の構造によるものではなく、体内で深刻なトラブルが進行しているアラートである可能性を排除できない。
特に警戒すべきは「胃拡張・胃捻転症候群(GDV)」だ。超大型犬に多く見られるこの緊急疾患では、激しい吐き気とともに白い泡状のよだれが大量に溢れ出ることがある。また、熱中症の初期症状や、口内炎・歯周病といった口腔内トラブル、殺虫剤や有害物質の誤飲・中毒でも異常な流涎(りゅうぜん)が観察される。普段のよだれのパターンを把握し、異臭や血液の混入、ぐったりとした様子がないかを日常的に観察することが欠かせない。