1960年代の日活を語る上で欠かせないのが、吉永小百合をはじめとする同世代のスター女優たちとの共演と切磋琢磨だ。吉永小百合が清楚で理想的なヒロイン像を象徴していたとすれば、和泉雅子は親しみやすさと下町育ちならではの威勢の良さ、そして圧倒的なエネルギーを放つ存在として異彩を放っていた。
日活青春映画のラインナップにおいて、彼女の存在は作品に生き生きとした躍動感を与えた。スクリーン上で交わされる弾けるようなセリフと、溢れ出る若いエネルギー。彼女たちが作り上げた青春の景色は、高度経済成長期を迎えていた日本社会全体の希望そのものでもあった。