日本中を揺るがしたあの冬の日を、いまも鮮明に覚えている人は少なくない。木村拓哉と工藤静香が正式に婚姻届を提出したのは2000年12月5日。さかのぼること約1ヶ月前、コンサートツアーの千秋楽直前に行われた緊急発表によって、日本中のメディアが蜂の巣をつついたような大騒ぎとなった。
当時28歳だった木村は、まさにアイドルの枠組みを自ら壊し、俳優としての頂点に君臨していた。工藤静香という確固たるスタイルを持つ歌手とのゴールインは、単なる芸能人のゴシップを超え、時代の価値観そのものを更新する事件だった。事務所の強い制約が当然とされていた当時の環境下で、自らの愛と人生の道筋を貫いた男の決断は、今なお色あせない鋭い輝きを放っている。