生姜特有の健康効果を語る上で欠かせないのが、辛み成分である「ジンゲロール」と「ショウガオール」の働きの違いです。
新生姜に豊富に含まれるジンゲロールは、生の状態で最も力を発揮します。血管を拡張させて血流を促し、身体の末端まで熱を行き渡らせて発汗を促すため、一時的に体温を下げて解熱・クールダウンさせる働きがあります。さらに強力な殺菌・抗菌作用を持つため、寿司の付け合わせとして「ガリ」が重宝されてきたのは極めて合理的な知恵です。
一方、根生姜を加熱または乾燥させると、ジンゲロールの一部が脱水反応を起こし「ショウガオール」へと変化します。ショウガオールは胃腸の壁を直接刺激して血流を高め、身体の深部から持続的に熱を生み出す作用を持ちます。「夏のバテ気味な身体をさっぱり整えるなら新生姜、冬場の底冷え対策には加熱した根生姜」という明確な使い分けが科学的にも裏付けられています。