本作の配役には、制作陣とキャスト陣の深い熱量とドラマが隠されています。なかでも猫猫役の悠木碧さんは、2017年に公開された原作小説のプロモーションPVの段階から猫猫の声を担当していました。
悠木さん自身が原作の大ファンであることを公言しており、「猫猫というキャラクターが持つ独特の距離感や、自分の好きなことにだけ見せる狂気的な熱量をどう声に乗せるか」を徹底的に研究してアフレコに臨んだといいます。制作陣にとっても、猫猫のビジュアルと悠木さんのハスキーで芯のある声は企画当初から不可分の存在であり、アニメ化における満場一致の続投決定へとつながりました。
一方、壬氏役に選ばれた大塚剛央さんは、プレッシャーの中でオーディションに挑んだことを明かしています。壬氏は「天女の如き美貌」と称される難役であり、単に綺麗な声を出すだけでは薄っぺらくなってしまいます。大塚さんは、猫猫にだけ見せる情けない表情や焦燥感、そして皇族としての重圧を背負う青年の生身の感情をオーディションで見事に表現し、見事役を射止めました。現場での悠木さんとの生きた掛け合いこそが、壬氏というキャラクターをより立体的に輝かせています。