本作には、完結後もファンの間で議論が続く未回収の伏線がいくつか存在します。スプーン曲げを本当に成功させていた少年の超能力描写や、サダキヨの行動の細部など、SF的・オカルト的な要素の一部は明確な説明が与えられないまま物語が閉じられました。
こうした読者のモヤモヤを解消すべく、2016年から刊行された『20世紀少年 完全版』の最終第11巻では、浦沢直樹氏自身によってラストシーンの大幅な加筆修正が行われました。
通常版ではバーチャルランド内の中学生のお面を取るシーンで顔が明確に描かれませんでしたが、完全版ではケンヂが中学生のともだちのお面を外し、素顔のカツマタ君に対して明確に言葉をかける描写が追加されています。この変更によって「ともだちの正体は誰だったのか」という曖昧さが払拭され、物語のテーマである「過去の清算と友情の再生」がよりダイレクトに伝わる構成へと進化を遂げました。