ファンや芸能関係者の間で定期的に浮上してきた「芸能界復帰説」。なぜ彼女の復帰はこれほどまでに困難を極めているのか、そこには元所属事務所であるサンミュージックとの絆と、根深い社会構造の壁が存在します。
サンミュージックの創業者であり、彼女の「育ての親」として知られた故・相澤秀禎元会長は、1992年の騒動以降も桜田淳子を実の娘のように案じ続けていました。2013年5月に相澤会長が逝去した際、桜田淳子は通夜に参列。マスコミの前に約16年半ぶりに姿を現し、「会長、本当にありがとうございました」と涙を浮かべて深々と一礼する姿は大きなニュースとなりました。
これを契機に、同年11月には東京・銀座の博品館劇場でデビュー40周年ファン感謝イベントを開催。2017年にはスクリーン・ミュージックを歌うコンサートへのゲスト出演、2018年にはオリジナル曲を含むアルバム『マイ・アイ・ラブ・ユー』をリリースするなど、段階的な活動再開の兆しが見られました。
しかし、その歩みを完全に凍結させたのが、2022年7月に発生した安倍元首相銃撃事件でした。この事件を機に、旧統一教会を巡る霊感商法や高額献金、2世信者問題が白日の下に晒され、文部科学省による解散命令請求へと事態は大きく動きました。
現在の放送局や大手スポンサー企業におけるコンプライアンス基準は、昭和や平成の時代とは比較にならないほど厳格です。旧統一教会の象徴的存在として報じられた経緯がある以上、地上波テレビ番組への出演やメジャーレーベルからの作品リリースは「リスク管理上、受け入れ不可能」というのがテレビ局関係者の一致した見解です。サンミュージック側も公式に彼女のマネジメントを再開することはなく、芸能界復帰への道筋は完全に閉ざされています。