メディアからの締め出しを受けた彼は、活動の場を国外やライブハウスへと移した。特に渡米して触れた欧米のスタンドアップコメディは、彼の価値観を大きく揺さぶる。政治や宗教、社会風刺を過激な笑いに昇華させ、観客と対峙するスタイル。それは彼が長年模索していた「表現の真髄」そのものだった。
日本に戻った彼は、単に舞台上で政治風刺漫談を披露するだけに満足しなかった。笑いで社会を皮肉る存在から、みずから制度の内側に飛び込んで社会を変革する当事者へ。その情熱は、国政の派手なパフォーマンスではなく、市民の生活に直結する地方政治に向けられた。こうして、芸人として培った表現力と分析力を武器に、新たな挑戦がスタートしたのである。