現場での初動がその後の回復スピードを決定づける。刺された直後に何をすべきか。何よりも優先すべき応急処置・ファーストエイドは、傷口の洗浄と唾液成分の物理的な吸い出しである。
過酷なサバイバル環境を描いたドキュメンタリー『MAN vs. WILD』(Netflix等で配信)で知られる冒険家ベア・グリルスも、毒虫や吸血昆虫の生息域では迅速な解毒処置の重要性を再三訴えている。アブに噛まれた直後、携行したポイズンリムーバーを患部に密着させ、陰圧によって唾液成分を体外へ吸い出す行為は極めて理にかなっている。刺されてから2〜3分以内に行えば、皮下に残るアレルギー誘発物質を大幅に減らすことが可能だ。
吸い出した後は、冷たい流水や保冷剤で徹底的に患部をアイシングする。毛細血管を収縮させて炎症物質の拡散を防ぎ、知覚神経を麻痺させることで、初期の激痛を速やかに抑え込める。