2011年にフジテレビ系月9枠で放送されたドラマ『私が恋愛できない理由』は、香里奈、吉高由里子、大島優子の3名が演じる女性たちのリアルな葛藤を描き、当時の同世代から圧倒的な支持を集めました。本作で描かれたキャラクター類型は、現在の恋愛市場における悩みとも完全に一致しています。
劇中では、男友達扱いばかりされて女性として見られない藤井恵美(香里奈)、本気の恋に臆病になり都合のいい関係に流される小倉咲(吉高由里子)、真面目すぎて重いと思われてしまう半沢真子(大島優子)という、3者3様の「こじらせ」が赤裸々に描かれました。ネットの反応と共感の声を見ても、「10年以上前の作品なのに自分の現状そのもの」「痛いほど気持ちがわかる」といった意見が後を絶ちません。
特筆すべきは『私が恋愛できない理由』の最終回結末です。従来のトレンディドラマのように「全員が都合よく素敵な男性と結ばれてハッピーエンド」という安易な着地を選びませんでした。主人公たちは安易な妥協をせず、自らの仕事や生き方と向き合い、自分自身の足で立つことを選択します。「恋愛ができない自分」を受け入れ、他者に依存しない自己肯定感を獲得することこそが、次のステップへ進むための不可欠なプロセスであることを作品全体で提示したのです。