「銀座月と花」の仕掛け人であり、この特異なジャムパンを生み出したのは、1日に3,000個以上のジャンボめろんぱんを売り上げる浅草の名店「浅草花月堂」を手掛けたチームです。代表を務める馬場浩行氏は、大学で発酵学と微生物学を専攻した経歴を持つ異色のパン職人。そのバックボーンが生み出したのが、従来の「しっとり甘いコッペパン風生地に甘だるいゼリー状ジャム」という昭和的パラダイムからの完全な脱却でした。 最大の特徴は、外皮が驚くほど薄く、噛んだ瞬間に心地よい破裂音を立てる特製フランスパン生地にあります。一般的なジャムパンは生地と一緒にフィリングを包んで焼き上げますが、「銀座月と花」では焼き上がった空洞のあるパンへ、注文を受けてから(または直前に)特製ジャムを注入する後充填方式を採用しています。この製法により、熱による果実の香りの揮発を最小限に抑え、果実本来のみずみずしい酸味と食感をダイレクトに届ける設計が完成しました。 さらに、使用されるフルーツはすべて国産にこだわり、季節ごとの旬を逃さず仕入れられています。糖度を極力抑え、果汁と酸味、果皮のほろ苦さを活かした仕上がりは、まさに店名が冠する「大人のジャムパン」そのもの。甘い菓子パンを敬遠しがちだった中高年層や、ワインやハードリカーとのペアリングを楽しむ層を取り込んだことが、一過性のブームに終わらない持続的な人気の根底にあります。
銀座月と花が連日完売する理由とは?大人のジャムパンの混雑と狙い目
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