「何度もツバを飲み込んでいるのに一向に耳が通らない」「力いっぱい息を吹き込んでもビクともしない」という悩みは、旅行者やダイバーの間で極めて多く聞かれます。なぜ、人によって耳抜きがスムーズにできる場合と、全くできない場合があるのでしょうか。
耳抜き できない 理由として最も多いのは、鼻咽腔粘膜の微細な腫れによる耳管の閉塞です。花粉症や風邪、アレルギー性鼻炎を抱えていると、耳管の入り口(耳管咽頭口)が粘膜の浮腫によって塞がれてしまいます。太さわずか1〜2ミリメートル程度の細い管であるため、わずかな炎症や鼻水の貯留があるだけで、空気の通過は完全に遮断されてしまいます。
また、「耳抜き 片耳だけ できない」というトラブルも珍しくありません。この現象の背景には、骨格や耳管形態の左右差が存在します。人間の顔や骨格が完全な左右対称ではないのと同様に、耳管の走行角度や太さにも個体差があります。片側だけ鼻中隔が曲がっている(鼻中隔弯曲症)場合、空気の流れが非対称になり、片方の耳管口に十分な圧力がかかりません。さらに、片側だけアレルギー症状や副鼻腔炎の陰影が強く出ているケースでも、一方の耳管のみが開かなくなります。
日常的に「耳抜き 唾を飲む だけで抜ける」という人は、耳管周囲の筋肉(口蓋帆張筋)の収縮によって自然に管が開く柔軟性を備えています。しかし、一度強い陰圧がかかって耳管がピタッと張り付いてしまうと、唾液を飲み込む程度の筋収縮力では耳管をこじ開けることができなくなります。この力学的な膠着状態こそが、耳抜きに失敗する最大の真相です。