神宮外苑いちょう並木伐採の真相と現在|再開発が揺らす景観の行方

神宮外苑いちょう並木伐採の真相と現在|再開発が揺らす景観の行方

神宮外苑いちょう並木伐採の真相と現在|再開発が揺らす景観の行方を徹底追究! 読者が気になる 重要ポイントを凝縮して配信します。

神宮外苑の再開発をめぐっては、感情的な対立から不正確な情報が一人歩きしている側面も否めません。客観的な視点を持つために、押さえておくべき代表的な誤解と盲点を整理します。

第1の誤解は、「神宮外苑は東京都が所有する公有地(都立公園)である」という思い込みです。実際には、敷地の大部分は明治神宮が所有する「私有地」です。税金によって整備・保全されている都立の上野恩賜公園や代々木公園とは法的性質が根本から異なります。明治神宮という一宗教法人が保有する財産を、どのように維持・改修するかという私有財産権の行使に対し、行政や第三者がどこまで法的に介入・強制できるのかという難問が横たわっています。

第2の盲点は、新球場の屋根構造と日照シミュレーションの複雑さです。新球場は開閉式やドーム型ではなく屋外型球場として設計されていますが、観客席を覆う巨大な庇(ひさし)が高さを押し上げています。冬至前後の太陽高度が低い季節において、いちょう並木の西側が受ける日照時間が何時間削られるのか、そのシミュレーション結果が樹木の生育限界に及ぼす影響について、研究者による精緻な検証が続けられています。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。