広陵高校を語る上で避けて通れないのが硬式野球部の存在です。春のセンバツ優勝3回、夏の甲子園準優勝4回という圧倒的な歴史を誇り、プロ野球界にも野村祐輔氏、小林誠司氏、佐野恵太氏、宗山塁選手など第一線で活躍する人材を輩出し続けています。
広陵高校野球部の実績と評判の真相を検証すると、強さの背景にあるのは技術指導のみならず、「日本一の礼儀・気配り」を掲げる徹底した生活指導にあります。中井哲之監督のもと、部員たちは寮生活(金心寮)で自立と協調性を叩き込まれます。当時の特番インタビューや自著・手記で語られた「グラウンドを離れた日常生活のあり方が、土壇場でのワンプレーを左右する」という哲学は、教育関係者の間でも高く評価されています。
ただし、一般の受験生が留意すべき決定的な事実があります。それは「特別進学コースに在籍しながら硬式野球部で主力として活動することは物理的に極めて困難」という点です。硬式野球部の練習量は全国屈指であり、遠征や平日午後の練習時間が特進コースの補習授業と重なるためです。文武両道を目指す場合、吹奏楽部やテニス部、バドミントン部などの部活動を選ぶか、野球に全霊を注ぐのであれば総合進学コースを選択して推薦制度を活用するのが同校における定石となっています。