ネット上では当時、「美への執着による美容整形の失敗ではないか」「脳や神経に関わる重大な病気を隠しているのではないか」といった無責任な憶測が乱び交いました。だが、取材と公式発表が示す事実は、純粋な身体的機能障害に対する医療処置でした。
眼瞼下垂とは、まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)が緩み、皮膚が垂れ下がって瞳孔を覆ってしまう疾患です。視野が狭くなるだけでなく、無意識に眉や額の筋肉を使って目を見開こうとするため、頑固な肩こりや偏頭痛、自律神経失調症などを引き起こします。和田も数年前から視野の狭窄に悩まされており、読書やテレビモニターの確認にも支障をきたすほど症状が悪化していました。
問題だったのは、手術の目的と結果の著しい乖離です。和田はパーソナリティを務めるラジオ番組『ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回』(ニッポン放送)の中で、術後の絶望的な胸中を次のように赤裸々に告白しています。
「パッチリ二重にしたくて切ったんじゃない。目が開かないから手術したのに、術後に鏡を見たら変な四角い目になっていた。誰にも会いたくなくて、毎日家で鏡を見ては泣いていた」
執刀医からは「時間が経てば自然になじむ」と説明されていたものの、半年が経過しても引きつれは改善せず、公の場に出るたびに世間から好奇の目に晒され続けました。外見が本人のアイデンティティや歌唱パフォーマンスに直結するエンターテイナーにとって、この医療トラブルがもたらした精神的ダメージは計り知れない深さだったのです。