銀座5丁目の路地裏、ビルとビルの間にひっそりと佇む小さな階段を下りると、そこには昭和の活気と温もりがそのまま息づく空間が広がっています。「銀座鳥ぎん 本店」が時代を超えて人々を魅了してやまない最大の理由は、「銀座の真ん中で誰もが肩肘張らずに味わえる本物の味」を愚直に守り抜いている点にあります。
高級寿司店やグランメゾンがひしめく銀座において、夜の平均客単価が1万円を下回る店は決して多くありません。しかし、鳥ぎんでは創業時から受け継がれた職人技による本格炭火焼き鳥を1本単位で手軽に楽しめ、炊きたての釜飯で満足感いっぱいに締めくくることができます。「敷居は低く、志は高く」という職人の気概が、階段を一歩下りた瞬間の炭火の熱気と心地よい活気から直感的に伝わってきます。
食通として知られた作家や著名人が残したエッセイや手記のなかでも、「銀座で小腹が空いたとき、路地裏の鳥ぎんに潜り込んで釜飯の蓋を開ける瞬間こそ至福である」といった記述が度々見られます。派手な演出や奇をてらった創作料理に走ることなく、素材本来の旨味を引き出す直球の調理法を貫いてきたからこそ、世代を超えた常連客と国内外の新たなファンを惹きつけて離さないのです。