カメラ選びにおいて避けて通れないのが、市場を牽引する3大メーカーの個性と方向性の把握だ。各社がミラーレスシステムにおいてどのような哲学を打ち出しているかを整理する。
ソニー(SONY):圧倒的先行者利益とサードパーティ製レンズの豊かさ
フルサイズミラーレスの市場をいち早く切り拓いたソニーの強みは、熟成された「αシリーズ」の電子制御技術と、広大なEマウントエコシステムにある。タムロンやシグマといったサードパーティ製レンズの選択肢が極めて豊富で、予算や用途に応じた機材のステップアップが容易だ。AIプロセッシングユニットによる被写体検出AFの粘り強さは、業界でもトップクラスの評価を維持している。
キヤノン(Canon):優れた色彩設計と快適な操作感
一眼レフ時代から写真館やポートレート愛好家に愛されてきた「肌色の美しい発色」を色濃く継承しているのがキヤノンだ。独自の大口径「RFマウント」は卓越した光学性能を誇り、高速AFを実現するデュアルピクセルCMOS AFシステムは動画撮影時にも極めて自然なピント移動を可能にする。初心者向けのエントリー機でもメニュー画面が直感的で、迷わず扱えるユーザーインターフェースに定評がある。
ニコン(Nikon):光学の愚直な追求と圧倒的な堅牢性
大口径・ショートフランジバックを極限まで追求した「Zマウント」により、レンズの隅々まで一切の妥協のない描写力を提供するニコン。ファインダーの光学設計に一切の妥協がなく、EVFでありながらまるで肉眼で見ているかのようなクリアな視界を実現している。防塵・防滴構造の堅牢さや握り込みやすいグリップ形状など、道具としての信頼感を重んじる愛好家から極めて高い支持を集めている。