スマートフォンやゲーム機など、屋内のデジタルエンターテインメントが日常化した現代の子育て現場において、なぜアナログ極まりない「おもしろ自転車広場」がこれほど強烈な支持を集めているのでしょうか。その背景には、単なる運動不足の解消にとどまらない、身体操作の楽しさと笑いの融合があります。
一般的な自転車といえば「二輪で直進し、移動手段として効率よく進む道具」ですが、広場に集まる変わり種自転車はその常識をことごとく覆します。前後逆向きに進むハンドル、楕円形のホイールによって激しく上下動するサドル、あるいは左右に体重移動しないと前進しないスイング式など、乗った瞬間に「うまく進まない!」という驚きと笑いが生まれる仕掛けが満載です。
現地取材班が大阪府吹田市の万博記念公園にある「万博おもしろ自転車広場」を定点観測したところ、広場内には約40種類・約100台もの奇想天外な車両がずらりと並んでいました。ここでは「幼児広場」「周回コース」「2輪コース」とエリアが明確に区分されており、まだ二輪に乗れない3〜4歳児から、全力でペダルを回す小学生、さらには子どもに負けじと大笑いしながら並走する保護者の姿が印象的でした。失敗しても転倒しにくい低重心設計の車両が多く、運動が苦手な子どもでも心理的ハードルなく達成感を味わえる点が、リピーターを呼び続ける決定打となっています。