SNSやレシピ投稿サイトで頻繁に見られる失敗談が、「たこ焼き粉でお好み焼きを焼いたら中が生焼けのまま固まらない」という現象です。この原因は、焼き手の技術不足ではなく加熱時のデンプンの糊化(アルファ化)と水分の残留バランスにあります。
たこ焼きは球体の鉄板の中で転がしながら全面から熱を加え、中心部にとろみを閉じ込めます。しかし、平らなフライパンで焼くお好み焼きは上下の2面からしか直接加熱できません。たこ焼きの配合設計のまま水分の多い生地を流し込むと、キャベツから出る蒸散水分も加わり、生地の中心温度が十分に上がらずデンプンが固まる限界水分量を超えてしまいます。
さらに、たこ焼き粉には生地を立ち上げるベーキングパウダーが入っていないため、生地の密度が高くなり熱伝導が遮断されます。その結果、「外側は焦げているのに中はドロドロの液体」という典型的な失敗に陥るのです。