いちじくのポテンシャルを最大限に引き出すためには、食べる直前の下処理がすべてを左右します。特にいちじく洗い方の注意点として最優先で覚えておくべきは、「決して水に浸け置きしない」という原則です。いちじくのお尻にある星型の割れ目(果頂部)から水分が内部に侵入すると、果肉が水っぽくなって糖度感が急激に低下するだけでなく、内部から傷みが急速に進行します。
洗うタイミングは「食べる直前」に限定し、ヘタを上にして果頂部を下に向ける形で、弱めの流水で表面のホコリを優しく指先で撫で落とす程度に留めてください。洗い終わったら、清潔なキッチンペーパーで表面の水分を完全に吸い取ることが美味しさを保つ秘訣です。
続いて、実を崩さずに美しく仕上げるいちじくの剥き方には、用途に応じた2つの確実なアプローチが存在します。
手を使った剥き方(生食・おやつ向け):
いちじくのヘタを指で持ち、ヘタの根元をポキッと折るようにして下方向へゆっくりと引き下げます。バナナの皮を剥く要領で、上から下へと放射状に薄皮を引いていくと、果肉を傷つけずに手早く剥くことができます。完熟した果実であれば、包丁を使わずとも驚くほど綺麗に皮がめくれます。
包丁を使ったカット法(サラダ・スイーツの盛り付け向け):
まずヘタの先端を包丁で切り落とします。続いて果実を縦に4等分、または6等分のくし形にカットします。カットしたピースの皮側を下にしてまな板に置き、ヘタ側の端からペティナイフの刃を皮と果肉の間に滑り込ませ、皮をまな板に押し付けるように刃を引いていくと、断面の美しい果肉だけを無駄なく切り出せます。