レザージャケットのメンテナンスで最も重要なのは、正しい手順を踏むことです。プロのリペア工房でも採用されている基本の4工程を詳しく解説します。
- 馬毛ブラシによる徹底的なブラッシング: まずは適度なコシと柔らかさを持つ「馬毛ブラシ」を使用し、全体を丁寧にブラッシングします。襟裏、ポケットのジッパー周辺、縫い目の隙間など、ホコリが蓄積しやすい箇所を重点的に払い落とします。この作業だけで革表面の汚れの約8割は除去できます。
- クリーナーまたはデリケートクリームでの下地調整: 頑固な皮脂汚れや古い油分が気になる場合は、専用のレザークリーナーを布に少量取って薄く拭き取ります。乾燥が進んでいる場合は、まずデリケートクリームを薄く伸ばして水分を補給しておくと、後のオイルの浸透が格段に均一になります。
- オイルの塗布(手のひらまたはコットンクロス): マスタングペーストなどのオイルを塗る際、指先や手のひらの体温でオイルを溶かしながら直接塗り広げる方法がプロの間で推奨されています。手の体温によりオイルの伸びが良くなり、厚塗りを自然に防ぐことができます。布を使う場合は、指に巻きつけたコットンクロスに米粒大を取り、円を描くように手早く全体へ塗り広げます。
- 仕上げの乾拭きと半日以上の陰干し: 塗布後、約20〜30分放置してオイルを浸透させたら、清潔なネル生地やマイクロファイバークロスで表面に残った余分な油分を完全に拭き取ります。その後、直射日光の当たらない風通しの良い日陰で半日ほど陰干しし、油分を完全に馴染ませます。