ドラマの核となったのは、ヘルメットを脱ぐことを禁じられた敬虔なマンダロリアン教徒「チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ」の一員であるディン・ジャリンと、謎多きフォース感知者「グローグー(初期呼称:ザ・チャイルド)」の奇妙な共同生活でした。
シーズン2第5話において、アソーカ・タノの精神感応によって明かされたグローグーの過去は衝撃的なものでした。彼はかつてコルサントのジェダイ聖堂で育ち、マスターたちの教えを受けていましたが、銀河帝国成立時の虐殺「オーダー66」の渦中、何者かの手によって脱出させられ、記憶とフォースを封印して生き延びていたのです。後にその救出者がジェダイ・マスターのカレラン・ベクであったことが回想シーンで判明し、旧三部作・新三部作のサーガと見事に合流しました。
一方、マンダロリアンの統治権を象徴する伝説の黒いライトセーバー「ダークセーバー」を巡る政治劇も物語を大きく牽引しました。シーズン2末尾で図らずも宿敵モフ・ギデオンからこの剣を奪取したディン・ジャリンでしたが、彼自身には指導者としての野心はありませんでした。シーズン3では、古代の怪獣からディンを救い出したボ・=カターン・クライズへと正当な決闘の掟に基づき権利が移譲され、分断されていた諸部族が再び結束。最終決戦でダークセーバー自体はモフ・ギデオンの手によって物理的に破壊されたものの、それは「呪われた王権の象徴」からの解放を意味し、マンダロリアンが真の団結を取り戻す象徴的な転換点となりました。
ディン・ジャリンの素顔を演じるのは、名優ペドロ・パスカルです。劇中では素顔を滅多に晒さない誓約に縛られながらも、スーツアクターのブレンダン・ウェインおよびラティフ・クロウダーによる卓越した身のこなしと、パスカルの深みのある声の演技が見事に融合。シーズン2最終話で、旅立つグローグーのために掟を破り、自らの素顔にその小さな手を触れさせた場面は、スター・ウォーズ史に残る屈指の感動シーンとして語り継がれています。