保護者や進路指導関係者が最も注視する「出口戦略」において、近江兄弟社高校は滋賀県内の他校とは異なる独自路線を堅持しています。特に際立つのが、キリスト教学校ネットワークを背景とした指定校推薦の圧倒的な充実度です。
学校側が公表している近年の進路決定データによると、一般選抜ではアーツサイエンスクラスを中心に、滋賀大学、滋賀医科大学、京都工芸繊維大学をはじめとする国公立大学への合格実績を堅調に維持しています。しかし、同校の真の強みは私立大学への推薦枠にあります。関西学院大学や同志社大学といったプロテスタント系難関私大をはじめ、立命館大学、関西大学を含む「関関同立」への指定校枠が豊富に確保されており、学年上位の評定平均を維持した生徒が堅実に進学先を勝ち取っています。
一方で、進路指導室の担当者が漏らすように、「一般選抜で共通テストを突破する学力層」と「1年次から指定校推薦を狙って定期テスト対策に特化する層」との間で、3年次の秋以降に教室内で学習熱の温度差が生じやすい点は注意が必要です。難関大の一般入試を自力で突破するには、学校の授業進度に依存せず、自律的な先取り学習を進める覚悟が求められます。