楽曲の爆発的なヒットを受け、cosMo@暴走P自身の手によって2012年に刊行されたのが小説版『初音ミクの消失』です。音楽の世界観を壮大なSFサスペンスとして再構築した本作は、単なるノベライズの枠を超えた評価を獲得しました。
小説版では、人間に近い感情を持つアンドロイド「初音ミク」と、彼女の研究に携わる青年を軸に、人工知能の倫理や記憶の消去、存在証明を巡るドラマが緻密に描かれます。楽曲の歌詞に散りばめられていた断片的なキーワードが綿密な伏線として回収され、読者に強い余韻を残しました。
音楽から小説、コミカライズ、さらにはオーケストラコンサートでの演奏へとメディアの垣根を越えて拡張したことは、「消失」というテーマがいかに普遍的な力を持っていたかを如実に物語っています。