大勝軒各務原を語る上で欠かせないのが、看板メニューであった「特製もりそば」です。創業者である山岸一雄氏が賄いから考案し、日本の外食文化に「つけ麺」というジャンルを確立した伝説の逸品です。
丼いっぱいに盛られた自家製麺は、ツルツルとした喉越しともっちりした弾力が特徴の多加水麺。これを迎えるつけ汁は、豚骨や丸鶏の動物系清湯に、煮干しや鯖節などの魚介の出汁、さらに醤油タレ・酢・砂糖・一味唐辛子を絶妙な黄金比で合わせたものでした。近年主流のドロリとした超濃厚魚介豚骨とは一線を画す、「甘み・酸味・辛味」が三位一体となった立体的な味わいが、各務原の地でも忠実に再現されていたのです。
当時のメニュー構成は非常に質実剛健でした。「特製もりそば」「あつもり」「中華そば」を軸に、チャーシューもりそばや味玉などのトッピングが並び、普通盛りでも茹で上がり約400g近いボリュームを誇りました。学生やドライバー層の胃袋をガッツリと掴んでいたことは記憶に新しいところです。