「吉」の下が長い「𠮷」の出し方は?スマホ・Pc入力と戸籍の真相

「吉」の下が長い「𠮷」の出し方は?スマホ・Pc入力と戸籍の真相

「吉」の下が長い「𠮷」の出し方は?スマホ・Pc入力と戸籍の真相について見逃せない ポイントを分かりやすく解説いたします。

下が長い「吉」の正式な文字は「𠮷」と書きます。上部が武士の「士(上が長く下が短い)」ではなく、土地の「土(上が短く下が長い)」になっていることから、印刷・出版業界やフォントの世界では古くから「つちよし」の通称で呼び分けられてきました。音読みは「キチ」「キツ」、訓読みは「よし」であり、意味や発音自体は小学校で習う通常の「吉」と全く同じです。

漢字の成り立ちから見ると、両者は別々の意味を持つ独立した文字ではなく、同じルーツを持つ「異体字(字体が異なる同字)」の関係にあります。伝統的な筆記文化において筆の運びや癖、版木の彫刻流派によって「士」と書かれたり「土」と書かれたりした歴史があり、どちらも正統な文字として併用されてきました。

しかし、明治以降の近代活字や戦後の当用漢字・常用漢字の制定過程において、上部を「士」とするデザインが標準規格(親文字)に選ばれました。その結果、上が「土」の字体は標準規格から外れ、文字コード規格(JIS)の整備が遅れた歴史があります。これが、令和のデジタル端末でもキーボードで直接打ちづらい最大の根本原因です。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。