広陵高校を語るうえで避けて通れないのが、全国屈指のブランド力を誇る運動部、とりわけ硬式野球部の存在です。プロ野球界へ数多の人材を送り出す同校には、全国から有力選手が集まります。
部活動のスカウティングに関しては、例年夏から秋にかけて行われる練習会や広陵高校野球部セレクション、中学シニア・ボーイズリーグの有力指導者からの推薦ルートが中心です。一般入試で入学して硬式野球部に入部すること自体は制度上可能ですが、全国から集まる特待生やセレクション組が百数十名規模で在籍する環境下でレギュラー争いに割って入るのは並大抵のことではありません。
学費面では、スポーツや学業で卓越した実績を持つ生徒を対象とした広陵高校学費免除特待生(奨学生制度)が整備されています。入学金や授業料の全額免除(A特待)、半額免除(B特待)などが用意されており、強豪部活動の主力選手や特進コースのトップ層に適用されます。ただし、特待生資格を維持するためには入学後も一定以上の評定平均や模試成績、部活動での模範的な行動が義務付けられており、成績不振や規律違反があれば資格剥奪となるシビアな契約関係でもあります。
一方で出口戦略となる広陵高校の進学実績は、コースによって全く異なる二極化を見せています。特進コースからは広島大学や山口大学などの地方国公立大学、関西学院大学・立命館大学などの関関同立、修道大学をはじめとする地元私立大への一般合格者がコンスタントに出ていますが、総合進学コースでは指定校推薦や系列・提携大学への進学、専門学校や就職が主流です。大学野球の強豪校(六大学・東都など)へスポーツ推薦で進学するルートは、野球部のトップ層に限定された特別なレールといえます。