「血は争えない」――劇場の暗闇で彼の芝居を目撃した関係者は、一様にそう口を揃える。母・高畑淳子が叩き込まれた劇団青年座譲りの凄絶な演技の執念、そして父・大谷亮介が漂わせる静けさと狂気が同居したセリフ回し。脈々と流れる表現者のDNAは、彼の立ち振る舞いに確かな輪郭を与えている。
演劇・舞台業界の有識者は「テレビのカット割りでは拾いきれなかった彼の持つ生のエネルギーや哀愁が、舞台空間のナマの空気感の中で爆発している」と評価する。スポンサーの顔色や世間の空気に過敏な地上波とは一線を画す小劇場の世界において、彼の純粋な役者としての評価は着実に高まりつつある。