人気絶頂の只中にありながら、彼は突如として仮面を脱ぎ捨てた。名声も莫大な富も捨て去る決断に、世界は驚愕した。彼が真に目指していたのは、魅せるショーではなく、打撃、投げ、極め技が真剣に交錯する「実戦的な強さの追求」だったのだ。
既存のプロレス業界が持つビジネス構造に甘んじることなく、彼は自らの理想とする格闘技の創生へと踏み出した。そうして生まれたのが、後に世界初の競技化された総合格闘技へと結実する「修斗」である。勝敗があらかじめ決まっていない真剣勝負のルールを確立し、安全面と競技性を両立させたこの取り組みは、現在のグローバルなMMAの直接的なルーツとなった。