資源を枯渇させない持続可能な漁法として、世界的な再評価が進む海女文化。獲りすぎを防ぐために採捕のサイズ制限や操業時間を厳しく自律制御する姿勢は、現代のSDGsの理念を何世紀も前から実践してきた先人の知恵だ。現在、この伝統的な素潜り漁をユネスコ無形文化遺産へ登録しようとする動きが加速している。
気候変動による海水温の上昇や藻場の衰退(磯焼け)など、日本の沿岸水産業はかつてない窮地に立たされている。その中で、過度な機械化に頼らず自然の生態系と調和しながら営まれる伝統漁は、未来の水産業が目指すべき指針を示している。彼女のような若手ダイバーの存在は、単なる労働力の補給にとどまらず、古来からの環境共生型漁業を未来へつなぐ架け橋としての意味を持っている。