アニメファンが「神作画」と絶賛するシーンの裏には、緻密な計算と泥臭い職人技が隠されている。作画の醍醐味である「溜め」と「開放」のタイミング作りに一切の妥妥がない。キャラクターが踏み出す一瞬の体重移動や、筋肉の緊張と弛緩。そのタメのコマ数を極限まで制御することで、解き放たれた瞬間の破壊力を何倍もの説得力で表現するのだ。
また、空間の奥行きを活かした動的なカメラワークも大きな特徴だ。平面であるはずの画面において、視聴者がまるで戦闘の渦中に放り込まれたかのような立体感を生み出す。制作秘話として、カットごとの瓦礫の飛び散り方ひとつをとっても、物理法則を踏まえつつ演出上の「ハタリ(見栄え)」を巧みに混ぜ合わせることで、圧倒的なリアリティを演出しているという。この執念こそが、観客の視線を釘付けにする最大の理由だ。