大会のクライマックスとなった飯田将成 啓之輔 結果は、ブレイキングダウンの歴史において最もドラマチックな幕切れとなりました。ボクシング仕込みの重厚なパンチで「BreakingDown最強の男」と称されていた飯田と、かつてTHE OUTSIDERの初代王座に君臨した「キング・オブ・アウトサイダー」啓之輔の一戦は、ゴング直後から異様な緊迫感に包まれていました。
開始直後、仕掛けたのは飯田でした。凄まじいプレッシャーで啓之輔をケージ際まで追い詰めると、左右の重い連打を浴びせて瞬く間にダウンを奪取。会場中が「飯田の圧勝か」と確信した瞬間、レフェリーカウント後に試合が再開されると、啓之輔は冷静さを失っていませんでした。前傾姿勢で再び距離を詰めようとした飯田のボディの隙を見逃さず、完璧なタイミングで左膝蹴り(テンカオ)を鳩尾からレバー付近へ突き刺したのです。
この一撃で飯田は前のめりに崩れ落ち、立ち上がることができずレフェリーが試合をストップ。わずか41秒での逆転KO勝利に会場とPPV視聴者は騒然となりました。試合後のYouTube特番や関係者の証言によると、啓之輔は飯田の突進力を事前に綿密に分析しており、「ダウンをもらった瞬間も視界はクリアで、相手がトドメを刺しに来るところに膝を合わせるイメージが完全にできていた」と語っています。歴戦の修羅場をくぐり抜けてきたベテランの勝負勘と技術が、若さと勢いを凌駕した象徴的な一戦でした。