かつて全国に数十店舗規模でチェーン展開していた風風ラーメンですが、近年は街中で見かける頻度が少なくなっています。SNS上でも「地元にあった店舗がいつの間にか別の飲食店に変わっていた」という投稿が目立ちます。こうした店舗減少の背景には、外食産業を取り巻く構造変化と運営会社の明確な事業戦略が存在します。
風風ラーメンの運営会社であるリズム食品株式会社(本社:福岡県北九州市小倉北区)は、1990年代のラーメンブームに乗って直営店およびフランチャイズ(FC)店舗を一気に拡大させました。しかし、2010年代以降のラーメン専門店の細分化(家系・二郎系・淡麗系などの台頭)や、人手不足、原材料費の高騰、さらにはコロナ禍を経た深夜需要の激減という飲食業界全体の逆風を受けました。
これに対しリズム食品は、闇雲な店舗拡大路線から舵を切り、「不採算店舗の計画的整理と優良店舗への経営資源集中」を断行しました。契約満了に伴うFC店の撤退や、ロードサイド型大型店舗から維持コストを抑えた駅前・地域密着型店舗への再編が進んだことが、閉店が続いた直接の理由です。倒産や全面撤退ではなく、ブランドを健全に維持するための選択と集中が行われた結果と言えます。